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アラックのボナ 

「二号サン」はいけません

ジャカルタコラム

「二号サン」はいけません◆

付き合っていた彼女と、そろそろ結婚の意志を固めて・・・
といっても、“残念ながら”最近の話ではない。

かれこれ二昔も前になる古い話で、誤解されないように言っておくが、その「彼女」とは、今の女房の事ですが。

許可をもらうというか、挨拶に行き、初めて会った彼女の両親。

開口一番の“質問”は・・・

あなたの宗教は・・・
次に来たのが・・・
過去に、結婚の事実はあるか・・まさか子供はいないだろうなぁー

二番目の質問には、はっきり“No”と答えられたのだが、最初の問いには・・・・

これから海外に出ようとする人。仕事関係にしろ留学にしろ、まして海外で恋人でも探そうとする人は、この「あなたの宗教は」という問題に明確に答えられるように、少なくとも心の準備はしておいたほうが良い。

無宗教」というのは、日本から一歩外に出ると、なかなか理解してもらえない。

1974年に今の形に制定された「インドネシアの婚姻法」が見直されよとしている。
インドネシアの婚姻に絶大な発言権を有しているのは「宗教省」だが、見直しの動きは、宗教省・市民指導総局という部署から上がってきている。

当地の結婚方法には、「AGAMA」(宗教)と「CATATAN SIPIL」(民政登録)という二種類の方法があって、どちらも正式のものと認められている。

私はまだ日本国籍だから、婚姻届は当地にある日本総領事館を経由して、日本の本籍地に入籍の手続きをするが、女房の方は、当然当地での入籍手続きが必要になる。

インドネシア側での手続きは全て女房と、その身内の方で仕切ってもらったので、私は細かいことは分からない。
少し閉口したのは、結婚式の一月ほど前から教会に連れていかれ、
“カトリックの洗礼”を受けなければならなかったこと。

民政登録方法の結婚届でも“異宗教”同士の結婚は認められていないからだ。

教会での結婚式の当日、「カトリックの洗礼式・宗教省の婚姻届・民政登録による婚姻届」の三種類の書類へのサインなど儀式を同時に済ませた。
(余談になりますが、カトリックだから一応宗教上“離婚”は出来ません)

相手の女性がイスラム教徒だと、日本人にとってチョット厄介なのが「スナット」(割礼)という習慣・戒律。
先方の両親・親族が少しでも厳格な教徒だと、まず求められる。
私の友人にも何人かイスラムの女性と恋に落ちた人がいるが、「大人になってからの割礼は、かなり痛いし、回復も遅い」とこぼしていた。

世界的な人権運動の団体などが「幼い児童に対する割礼をやめろ・・」と動いたことがあったが、その後どうなったか。

今、宗教省で見直す方針の「婚姻法」のメインは、イスラムが認めている「一夫多妻」

夫と正妻が合意する」条件で認められているが、近年の女性の権利意識の向上からか・・「第二夫人がほしい」というダンナの申し入れを拒否して離婚に至るケースが、このところ毎年のように増えている。
2006年は983件、2007年には1000件を超えた。

第二夫人をほしがったり、ましてこうした理由で正妻と離婚に至るなどは、当地でもさすがに「社会的制裁」の対象になってきているようだ。
つい最近でも、国会議員や国会副議長が「第二夫人」問題で批判を浴び、中には党籍剥奪、議員罷免に至ったケースもあり、テレビのゴッシップ番組を賑わせた。

しかし、多くの言葉に翻訳されて世界中に広がったキリスト教の「聖書」と異なり、千数百年前の昔から伝えられている「コーラン」を原語のまま一字一句厳格に踏襲しなければならないというイスラムの戒律・教えは、「スナット」や「一夫多妻」も含め、イスラムの法律や文化にかかわる問題だけに、保守派・原理主義派などの抵抗も根強く、「法改正」も簡単には行かないようだ。

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